自己点検・自己評価

自己点検・自己評価の公表について(総括)

平成29年5月
KCS鹿児島情報専門学校
学校長 瀬筒 洋一

当校における自己点検・自己評価の取り組みについて

 平成28年度の自己評価の結果を公表いたしますので,本校における教育サービスの現状を正しくご理解いただきますようお願いいたします。また,本校の改善に資するためのご助言がいただけましたら,幸甚に存じます。

平成28年度自己点検・自己評価の結果について

  • 教育理念・目標

 本校は、電子開発学園の一員として、開校以来「IT人材育成に関する国策の推進役を担うとともに、IT企業が求める実践的なIT人材を育成することにより、情報化社会の進展に寄与する」を変わらぬ理念として堅持しています。

 理念・目的・育成人材像の見直しは、カリキュラム検討委員会で定期的に時代の変化・ニーズに対応すべく、その内容を適宜見直しており、それらに基づいた学科構成、教育環境、教育内容など、ハード面、ソフト面の両方において当学園独自の仕組みを有しております。

 変化する社会や学生のニーズを考慮し教育改革を図り続けるには1校だけでは限界があります。本校では、グループのIT企業の支援を受け、ITに係る職業実践専門教育を行うために、電子開発学園の一員として共同でこれらの作業を行い、その成果を教育現場に反映できることが最大の強みとなっています。

 平成28年度のカリキュラム検討委員会では、学園のカリキュラムを情報処理推進機構(IPA)が提供するIT人材育成のための「iコンピデンシディクショナリー(iCD)」に対応すべく見直しを図った結果、来年度から新規に3科目を追加し、更に一部の科目で修正を図ることとしました。尚平成29年4月IPAから、電子開発学園のiCD活用の先進的な取り組みが評価され、iCD Silver Plus の認証を得ました。

 本校の教育課程は、学園のカリキュラム検討委員会が作成してモデルを基本としつつ、教育課程編成会議における地域IT機関や企業の委員の意見を踏まえたものになっています。

  • 学校運営

 学校運営の基本方針は、学校法人姉妹校7校・学園グループ10校と共通した意思決定をまず行うことで、学校単独の偏った意思決定を避け、時代に即した全国的に共通する意思決定を行い、そのうえで地域性を考慮した学校運営を行っています。

 人事考課制度は、学校が今求められている成果と業績考課の基準に若干の乖離が見られた問題の改善を図りました。今後は定年後の再雇用者や契約職員の雇用環境改善にむけて、グループ全体で見直しを進めています。

 職員の定年退職者に代わり若手職員が入ってきているので、教育レベルを落とさないように若手職員の育成を計画的に進めています。

  • 教育活動

 教育内容は、教育課程編成会議の中で企業や有識者の意見を伺いながら、新技術に対応したカリキュラムの検討、見直しのほか、業界ニーズや学生ニーズの分析・検討を行い、修業年限に応じたレベルを設定しています。

 教育内容の評価においては、科目の修了時にアンケートを実施しています。アンケート結果や科目試験の結果に基づいた報告書の作成、報告会を実施し、授業の評価・改善に繋がる体制を整えています。

 情報システム専門科については、提携企業講師による職業実践型授業を取り入れ、学生主体の授業を行い、授業終了後のアンケートにおいても高い評価を得ています。

 ITの進展と社会ニーズへの対応に加え、多様化した学生ニーズにも柔軟に応えるために、選択科目の一部には学科・学年横断型や習熟度別授業を取り入れて、できるだけ学生の能力や興味に合う授業を提供しています。

 ITの基礎学習の効率を高めながら、専攻制により多様化した学習ニーズに応えています。なお平成28年度入学生からはITの基礎教育を終えてから専攻分野を決定する方式に変更しています。この方式は、学生が自分の興味や将来像を理解してから専攻を決定できる利点はあるものの、クラス担任制の利点が弱まる弊害も見えてきたので、今後その改善を進めます。

 本校の学生は与えられた課題を一生懸命に学習し成果を出す受け身型の学びが多くみられます。教員も教えすぎる傾向が見受けられます。今までも、卒業研究や実習・演習科目において自ら興味分野を見つけ主体的に研究したり共同作業したりすることで、社会人としての求められる基礎的な力を学ばせていますが、就職先企業から主体的に行動できない卒業生がいるとの指摘を受けているので、教授方法の改善を進めています。そのために教職員に対し、アクティブラーニング導入のための外部研修や、企業内教育を繰り返し実施し、意識改革を図っています。

  • 学修成果

 教育実施計画書及び就職指導計画書において教育活動の方針と目標を定め、それに基づいて教育活動を行っています。平成28年度の情報処理技術者試験は春期分が熊本地震の影響で中止になりましたが、秋期はどの学年も、どの受験種目も好成績を収めることができました。卒業研究作品の完成度も高く、実践的な授業成果を確認することができました。

 就職活動は例年になく好調で、12月末までに就職率100%を達成できました。特に大学併修科は好調で7月末までに100%に達しました。課題としては特に関東のIT企業の求人活動が活発で、結果的に県外就職者が2/3に達し、人材供給の面で地域に貢献できなかったともいえます。今後は専門教育のみならず日々の授業の中でキャリア教育を充実させ、社会人基礎力を育む活動を行い、主体的に就職活動ができる学生を育て、就職の質を更に高める必要があります。

 情報処理業界標準のベンダー資格取得に取り組むために、Microsoft、Oracle、SEE/J、Comptia等の教育プログラムも導入し受験を勧めています。

 本校ではPINE-NETⅡと呼ぶ遠隔教育システムにより、教育工学を駆使して効率的で分かり易い授業をおこなっています。また、PINE-NETⅡでは各方面の専門家を招聘して実践的な授業も行っています。その他に資格取得のためのe-Learning教材を積極的に活用したり、難易度を段階的に高めながら理解度を深めていく教材を開発したりした成果が、資格取得率の向上に結び付きました。

 職業実践専門課程認定学科である情報システム専門科では、毎年企業の講師をお招きしBPL型の授業を行い、その効果の高さを実感しています。学修集大成の場である卒業研究では、技術的な実践力と社会人基礎力を高めることを目的に、グループでシステム開発等を体験させ、その成果を全学生の前で発表させています。その結果、秀逸なレベルに達していたことを確認しました。今後は外部のアプリコンテスト等に積極的に出展したりして、客観的な評価を得る機会を増やす必要があると考えています。

  • 学生支援

 本校では学生一人に対し、クラス担任、就職指導担当など複数人で就職をサポートする体制をとっています。また、学生相談に対しても、クラス担任による学生相談の他にハラスメント相談窓口や専任カウンセラーによる学生相談を実施しています。

 経済的側面に対する支援体制は、入学対象者に対しては奨学金制度をはじめとした独自の学費支援制度について充実していると考えられます。

 本校では学生の学習活動、就職活動などあらゆる指導において保護者との連携が重要であると考えており、その学生に合った個別指導を実施しています。

 平成27年度は、①社会的不適応者の増加、②学習意欲低下による進路変更等で退学者が多かったことから、平成28年度は退学者を減らすことを教務の最大目標として活動しました。教務部長を長とした、学科長、担任、教育カウンセラーから構成されるチームによる退学危険予知と防止活動を展開し、保護者と連携した指導を繰り返した結果、退学者を半減することができました。

 平成28年度は、卒業生の活躍状況や企業が求める人材像を調査しました。その結果、教育内容は概ね企業が求める項目を網羅していることが分かりました。尚、就職3年以内の離職率は全国平均を若干上回る程度であり、キャリア教育の充実と成長できる人材の育成について課題があることが分かりました。

 日本学生支援機構等から奨学金の貸与を受ける学生が増えています。卒業後に変改が滞ることがないように、申込・資格確認・返還手続の各タイミングで、返還の意義や、就職することの重要性等を繰返し指導しています。

  • 教育環境

 施設・設備は、教育上の必要性に十分対応できるよう整備しています。実習用コンピュータ等についても、計画的に更新を行っています。

 インターンシップについては、年々参加者が増えてきています(平成26年度20名、平成27年度30名、平成28年度75名)。現状では受け入れ先としてIT企業が多くはないため、地元IT企業に理解を得て受け入れていただくよう更に努力し、学生が参加しやすい環境を整備いたします。

 本校には体育系の他文科系クラブが多数あり、学生は最低1つのクラブに所属し、集団の中で主体的に活動することを推奨しています。

 ボランティア活動についても推奨し斡旋を行っています。

  • 学生の受入れ募集

 学生募集広報については、単年度ごとの募集活動計画書を策定し、入学者獲得のための活動を展開しています。広報ツールの出稿内容や説明表現は、その真実性、明瞭性、公平性、法令遵守等について、担当する広報企画室、入試課が十分な配慮を行うとともに、入学希望者に十分な判断材料を提供できるよう実施しています。

 就職実績や資格取得実績等の教育成果のデータを蓄積し、入学案内パンフレットやホームページ等に掲載しています。特に、入学希望者に対しては最新の就職内定状況や資格取得状況をタイムリーに提供し、事実を正確に伝えています。また、入学希望者や志願者、その保護者からの問い合わせや相談に対しては,オープンキャンパスや学校説明会,個別相談等で適切な対応ができるよう体制を整えています。

 入学選考については、学生募集要項に記載した日程と入試方法により,適正かつ公平な基準により選考しており、本校の教育内容への理解や熱意を判断材料としています。

 学納金については、他校の学納金も参考に、地域特性および学科の特性に合わせて定めています。入学辞退者に対する学納金の返還についても、学生募集要項に返還申出期限を記載し、コンプライアンスを尊重し、社会的に適切な対応を行っています。

  • 財務

 財務状況は、帰属収支差額比率が若干プラスとなっており、財務基盤はほぼ安定していると言えます。

18歳人口の減少に伴い、専門学校への進学減少等が予想され収益環境も更に今後厳しくなる事が予測されるため、固定費の削減・経費節約に努めるとともに、教育の質の低下をさせないよう、一層取り組んで参ります。

  • 法令等の遵守

電子開発学園グループ全校において法令や専修学校設置基準等に準拠したほぼ共通の規程・規約等を制定され、監査により運用状況の適切性が確認されています。

個人情報保護にいち早く取り組み、平成17年からコンプライアンスプログラムを構築しています。その後、平成18年に学校法人としてプライバシーマークを取得しマネジメントシステムへとさらに発展・改善してきました。そのため、教職員に対する教育も徹底しており、学生についてもカリキュラムの中に教育を組み込むことで啓蒙を図っています。情報セキュリティや学生のSNSトラブル等は発生していません。

本校における自己評価の詳細については、本校内で詳細報告書を公開しています。閲覧ご希望の方は、来校日時を予約の上、ご来校ください。

以上